桜色の糸*完結
「--痛むか?」
セミダブルのベッドに横になり、隣にいる心が心配そうに話し掛けてきた。
「う、うん…平気。」
疲れた体を襲う睡魔との戦いに負けそうな私は、重くなった瞼を上げた。
上げたつもりだったが、心の姿が半分で切れていて視界はぼやけている。
「寝ていいよ。おやすみ…」
彼の優しい声と、頭に温かい手の温もりを感じ私はそのまま眠りについた。
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「---あ、---ぁ…お!」
「----ん、ぅ…」
「あお!!」
「は、はい!!--い゙、っ…」
誰かに呼ばれ、勢いよく上半身を起こした私に襲う下半身の痛み。
「大丈夫か!?」
慌てた心の声が横から聞こえ視線を向けると
「--っ、きゃぁぁぁ!!」
上半身裸の心の姿が視界に入った。
慌てて顔を両手で隠した私。
心臓はバクバク音を奏で、顔に熱が集まる。
寝る前の"出来事"を思い出し、顔を隠したまま下を向くと
「---っ…!!」
声にならない悲鳴を上げ、慌てて布団で隠した
「ちっ、いい眺めだったのに…」
私の上半身を…