メディカル・ハンター
「って言うか…気分悪い時にコーヒーはマズかろう」

と言って頼みもしないのに彼のコーヒーを取り上げグビっと飲み干して

「濃いぃの飲みよぉっちゃねぇセンセは…もっと自分の身体心配せな…センセが病気やったら患者さん不安がるよ」

梓に彼の気持ちなんか解らない。

因みに彼の気持ちとは…

くぅ〜早く失せろ!一体どこのどいつだ?

こんな悪魔を私の前にちょろつかせるのは?

そういえば…この女、このだらしない格好を院長は何も言わなかったと言っていたが…まさか…黒幕は院長か?

何故?

私の存在が邪魔なのか?

一度ネガティブな思考が始まるとなかなか抜け出せない…それこそが打たれ弱いエリートのあるべき姿と言えよう。

エリート外科医の和田 敏也は今まさに悪魔との対決において圧倒的な劣勢に立たされていた。

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