エス・イ―…?

 …やっぱり追い返された。


 
 てか、彼女でもないのに「あたし」で通じるか、自分!


 せめて訪問客が誰なのかを明らかにしとくべきだった…。



 すごすごと、エレベーターに向かおうとした時。



 ドアがゆっくりと開いて。



「…上原?」



 神山が顔をのぞかせた。
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