エス・イ―…?

イライラ


「彼女できたんだけど。」


 ボーっとベッドで寝転がってるあたしの上から、言葉が降ってきた。


「ぇ、マジで?おめでとー。」

「…全然感情こもってねぇよな、それ。」


「あ、バレた?」



 …ん?


 よくよく考えると。



「…てことは、あたし達、こうやって会ってたらまずいよねぇ…?」


「…やっぱ、そう思う?」


 

 いやいや、あたしに聞かれても…。


「あんたがまずいって思うんなら、まずいんじゃない?」



 しばらくうーんと考えてた神山も、結局


「…じゃあ、今日を最後にしばらくするのやめましょう。」


 高らかに手をあげていった。



「じゃぁあたし帰った方がいい?」

「…ここは最後に1発するべきだろ。」



 そう言って神山が覆いかぶさってきたので、あたしも素直に目を閉じた。
< 5 / 117 >

この作品をシェア

pagetop