おさえきれない。




文化祭の話し合い中、さっき孝ちゃんが何か言いかけたのを思い出したけど、
大事な話だったからそっちに集中することにした。











生徒たちが続々と登校してくるころにやっと終わった。


私は同じクラスで風紀委員長の谷口 律(タニグチ リツ)と教室に戻って話していた。


律はしっかり者で美人な女の子。
生徒会もクラスも同じだから仲がいい。



「結構あっさり話終わったねー。まぁ文化祭ってほぼ例年どうりだしね」


律がつまらなそうな顔をして言う。


「でも、先生面白い企画用意してたよ」



「へぇー・・・ってまぁその話はいいとして、・・・・・・・はあぁぁ~」



いきなり盛大な溜息をつく律。



「なんかあった?話聞こうか?」



「なんかあったのはあたしじゃなくてあんたよ。ほんと鈍いんだから」



「え?なに、私がどうかしたの?」





キ―ンコーンカーンコーン・・・




「まぁいいや。席もどるね」


「あ、うん・・・」













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