おさえきれない。
男の人の部屋に入ったのって初めてだから何だか緊張しちゃう。
しばらくして、沖田さんが美味しそうな匂いを漂わせて戻って来た。
「シチューでいいか?」
「はい、ありがとうございます」
それから二人で沖田さんの作った美味しいシチューを食べた。
何だか初対面の人とこうしていることが不思議に思える。
「ごちそうさまでした。すごくおいしかったです!」
「そうか、良かった。……名前…聞いてなかったな」
「あ、中村美佳子といいます」
「美佳子ね。高校生だろ?親心配してないか?」
いきなり名前で呼ばれてドキっとした。
あまり名前で呼ばれ慣れてないからかな?
「親にはさっき連絡しておいたので大丈夫です。…沖田さんはいくつ何ですか?」
「24。普通に会社員やってる。」
…そんな感じで自己紹介も含めて話しているうちに、少し沖田さんのことを知った。
「…もう9時過ぎだな。送っていくよ。女の子一人じゃ危ないしな。」
そういってニコッと笑った。
初めて笑った顔を見て、かっこいい顔にドキドキ。