桜空
「……ふっ…」
気付くと私は顔に手を当てて涙を流していた。
私ってどれだけ独占欲が強いんだろう
ちょっと空が幼なじみに優しくしただけで
こんなにも嫉妬してしまうなんて…
「――桜、話聞いて」
空は優しく私を後ろから抱き締めてきた。
「やだっ…やめ…」
私は空の腕の中で必死にもがく。
でも空はそんな私の抵抗を無視し、ただ私を抱き締めていた。
「……ごめんな…彩のこと…桜傷付いたよな?いくら幼なじみっつっても」
私は何も言えなかった。
これ以上ワガママを言って空に嫌われたくないから…
「……彩は…空のこと好きなんだよ…?」
「……知ってる。さっき告られた」
私はそれを聞いてまた胸がズキッと痛むのが分かった
もうやだ…
なんなの……?