桜空

――しばらくして、城。



「あら、水野くんが城の見習い剣士に?」



今、私の部屋に海が遊びに来ている。



海に空が城の見習い剣士になることを話したのだ。



「うん、もうめっちゃ嬉しいよ!!空がいつも近くにいてくれるんだもん!!」



私はあらかさまに騒ぐ。



「まったく、あんたって子は…いい?桜。水野くんが来て嬉しい気持ちは分かるけど浮かれすぎて殿様にバレないようにしなさいよ!!もし桜と水野くんが恋人同士だってことが殿様の耳に入ったりしたら水野くんは即刻クビよ!!」



海は私に言い聞かすように言った。



「はーい!!分かってます♪」


私は返事をすると立ち上がった。



「ねぇ海!!久しぶりに剣の相手してよ!!」



「いいわよ。」



海も立ち上がり、部屋を出た。
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