桜空

―――…



「――はぁ〜っ!!久しぶりに闘ったから疲れたぁ」



海が帰った後、独り言のようにそう呟くと城の中庭の石段に座った。



やっぱり海は成宮家の跡取りだけあってすごく強かった…



でも逆にいい汗かけてよかったかも。



最近色々あったしな〜



「お隣いいですか?姫様」



私は後ろから声をかけられ、振り向かずに適当に返事をすることにした。



どうせまた使用人のお説教か何かだろうし。



「どーぞ〜お説教ならお早めに…」



「そ〜んなに悪さしてるんすかー?姫様は(笑)」



私はびっくりして振り向いた。



「空……」



「な〜に1人寂しくたそがれてんだよ、桜」



そう言うと空は私の隣に座った。
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