桜空
「好きです」
「えっ…」
「あなたが好きなんです。姫様…」
市之助…?
急な告白に動けなくなった
「市之助…」
「城に入る前から…ずっと好きでした…。姫様だけを見てました…」
こんな真剣な表情の市之助、初めて見た。
市之助は、本気で…
「ありがとう市之助…でも私、お付き合いをしてる彼がいるの…」
「………」
「……姫なのに何言ってんだってかんじだと思うけど…。あの人以上に好きになれる人は絶対いないと思うの…だから…市之助の気持ちには答えられないわ。……ごめんなさい」
私は市之助に頭を下げた。
「……そうですか…分かりました。でも気持ち伝えられて良かったです!!俺なんかの告白に付き合ってもらってありがとうございました!!」
「市之助……」
「頑張ってくださいね!!水野と。俺応援しますっ!!殿様にバレそうになったりしたら俺絶対に力になるんで!!」
市之助は笑顔で言った。