桜空
「そっ、空?」
私は空の腕の中でドキドキとうるさい心臓を必死に抑えた。
「良かった…」
はぁーっと息を吐き、私の体をより一層強く抱き締めた空。
「桜が…俺から離れていったらどうしようとかいっつも考えてんだよ。本気で心配した」
「空……」
私は空の背中に回した腕に力を込めた。
空はこんなにも私を思ってくれていた…
なにも不安に感じることなんてないじゃない。
どうしよう…
嬉しくて泣きそうだわ…