桜空

――次の日。



朝起きると隣に空の姿はなかった。



ふと枕元を見ると手紙が置いてあった。



「……空からだ」



私はそう呟くと手紙を開いた。



「桜へ


俺、朝から仕事あるから先行くな!!


また夜に会おう。



空」



空らしいな。
手紙を残していってくれるなんて。



見習い剣士って…やっぱり大変なんだな…



一流の剣士になるまではすごく大変みたいだし……



なんで私は城の見習い剣士や一流の剣士より強いのかはあまりよく分からない。


父は剣術が苦手だし…



母は?



私の母は、剣術が優れていたのだろうか?
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