桜空

「……俺もだよ…会いたかった…」


空はとても切ない瞳で私を見る。


「……ごめんなさい…私のせいでこんなことになっちゃって…」



「何言ってんだよ!!桜のせいじゃないだろ……もとはと言えば俺が桜のことを好きになったんだし俺が悪かったんだよ」



空はとても悪そうに私にそう言った。



「そんなことっ…」



「ごめんな…本当に。」



「謝らないでよ…私……空を好きになったこと…後悔してない……空は…後悔してるの?」



私は空を真っ直ぐに見た。



「……してるわけないだろ…こんなにもお前のことが好きなのに…」



空は鉄格子を悔しそうに握りしめながら私に言った。



「空……こんな所、早く抜け出そう?2人で逃げましょう」



私は鉄格子を握りしめている空の手にそっと触れた。



「桜……」



空は私の手を強く握りしめた。


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