桜空
――…〜♪
お姉さんが流してくれている音楽を聴きながら目を閉じる。
そして振りに入った。
大きく手を振る。
なるべく優雅に……
丁寧に足を動かしながら手の動きも優雅に……
「これはっ…」
「…えぇ…!!なんて美しいのかしら…!!艶やかで力強く…さすが久喜家の血を引いた姫様だわ…!!」
――〜♪♪……
「…………」
2人は黙ったままだ。
やばい…
変だったかな!?
「――パチパチ!!!」
「すっ…すごいわ桜ちゃん!!お見事よ!!」
「すげぇよ桜!!見とれた!!」
えっ…
ほんと!?
あたし変じゃなかったんだ!!
よかった……!!
私は2人に丁寧におじきした。