桜空
「あ、桜ちゃん!!私ちょっと用を思い出したから下行ってくるわね。空!!桜ちゃんに手出すんじゃないわよ!!」
「分かってるよ!!(笑)」
お姉さんは笑顔で部屋を出ていった。
「……姉ちゃんさ、昔すげぇ好きな男がいたんだ。」
空が急に話し出した。
「えっ…」
「それでその男と付き合ってたんだけど他に姉ちゃんのことが好きだった男がいてな……その男はことごとく2人の仲を邪魔したんだ。でも2人は仲は壊れなかった。それを逆恨みした男は姉ちゃんの彼氏を…殺したんだ。」
「う……そ…」
お姉さんの彼氏さんは…
殺された?
ひどい……!!!
「ひどい…その男……そいつがいなければ…お姉さんは今頃とても幸せになれていたのに…」
「あぁ…。だから姉ちゃんは……あの日以来誰かを好きになったり愛することもやめたんだ。」
空は寂しそうな声で言った。