桜空
「――さーくらっ!!」
「きゃっ!!」
いきなり後ろから抱き着かれ振り向くとそこには空がいた。
「うわ〜…今日は星が綺麗だなー」
空は私を抱き締めたまま上を見上げた。
「…うん…そうよね」
私も一緒になって見上げた。
ほんとに綺麗……
「なぁ桜、この星たちは何年前に輝いた光だと思う?」
空は質問をぶつけてきた。
「えーっと…2年…くらい?」
私は曖昧に答えた。
すると空はフッと微笑むと再び話し出した。
「残念。正解は1億年前だよ」
「い、1億!?」
私は驚きの数字にびっくりしてしまった。