桜空
あなただけを愛してる

――父と向き合おう。



そう決めて、江戸に戻ることを決めた私。



もう逃げないと運命に立ち向かうと決めたから



引き返すわけにはいかない…



「桜、大丈夫か?」



江戸に向かう途中、空が私に問いかける。



「えぇ。大丈夫よ」



私はニコッと微笑むと再び前を向いた。



確かに…



少し怖いって気持ちもある。



父とちゃんと向き合うなんてハッキリ言ってこれが初めてかもしれないし



ちゃんと話を聞いてくれるのかさえ分からない……



でもちゃんと伝えなくちゃ。
自分の気持ちを。



私は空と一緒にいたい。



離れるつもりはないって



どんなに反対されようと、そう言い張るつもりだ。



もし分かってもらえなかったら



その時は……
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