桜空
「……っ…好き……空…」
私は泣きながら1人、呟いた
「――どうしたんですか?俺のお姫様」
えっ……
ふわっと後ろに温もりを感じた。この声は…
「そ…ら……」
そこには優しく微笑む愛しい人の姿。
「空……私…」
「んで?好きって誰を?」
空はわざとらしく聞いてくる。分かってるくせに…
「……空が好きなの……姫だってことがバレたら嫌われると思って言えなかったの…ごめんなさい…」
空に後ろから抱き締められながら言った。
「ふ〜ん…そうだったんだ……でも。俺はお前が姫だからって嫌いになんかなるワケねーし手離すつもりねぇから!!俺はマジで桜にホレてんだからな!!」
空はハキハキした声でそう言ってくれた。
「ありがとう…私も空が好き……空が欲しい」
私は空の腕を見つめながらそう言った。