桜空
「――え?今なんて……」
私は父に聞き返した。
ここは父の部屋。
回りにはたくさんの守護人がいる。
「だから……お前の命が狙われているらしい」
父は険しい口調で言った。
私の命が…?
「なんでそんな…」
「悪党から予告があったんだ…お前は久喜家の一人娘であり、次期将軍だ。命を狙われるようなことがあっても決して珍しいことではない……」
父は腕組みをしながら厳しい口調で言った。
「じゃあ私は……」
「もちろん、お前を殺させるような真似は一切させない。だからこれからはお前に常に一緒にいる護衛をつけることにした。それなら安心だろう」
「じゃ、じゃあ外出は…」
「ダメに決まってるだろう!!死にたいのか、お前は!!」
父は少し興奮気味に言った。
うそ…ありえない…
なんで私が!?
やっぱり姫なんてやってらんない…
もううんざりよ!!