桜空
―――その日の夜、城。
「ん〜〜…」
わからない。
どう考えてもさっぱりわからない。
空はなんで私とキスしたりすると「我慢できない」なんて言い出すのか…
私、なんかしたのかな!?
なんか私とキスしたくない理由とかあるのかな!?
う゛〜!!!!
どう考えてもさっぱりわかんないよー!!!!
「失礼します。姫様、お夕食をお持ちしました」
戸の外から市之助の声がした。
「ありがとう、入っていいわよ」
私が言うと再び「失礼します。」と言いながら夕食を持った市之助が入ってきた
私は市之助を見てふと思い付いた。
そうだ…市之助なら空が言う、我慢できないって意味がわかるかもしれない…!!市之助と空は歳も近いし…よし!!聞いてみよう!!
「ねぇ市之助!!ちょっと聞きたいことがあるんだけど」
市之助はキョトンとした顔をした
「なんでございましょう?」
「男って…好きな子と一緒にいる時とか我慢できなくなったりするの?」
私は単刀直入に言った。