桜空
「……へっ、うぜぇな」
イキナリ新条の口調が変わった。
「……は?」
「お姫様だからってイイ気んなんなよ。アンタなんかより俺の方がよっぽど殺陣強いぜ」
新条は偉そうな口調で言うと立ち上がった。
「お前……桜になんて事を!!」
「待って空」
私は冷静に空を止める。
「桜……?」
「……新条。あんた結構いい度胸してんのね…じゃあそんなに自信があるのなら私と勝負しましょうよ。それで私が勝ったらあなたには文句言わずに奉行所に行ってもらうわ。でも、もしあんたが勝ったら…私の事好きにしていいわよ。奉行所にも黙っておいてあげるし。」
「桜!?あなた何言ってるのよ!!」
「桜…っ」
「大丈夫だよ海、空。私殺陣には自信あるから」
私はニッと笑うと新条を見た。
「どう?悪い話じゃないんじゃない?」
「……あぁ、分かった。それならその勝負受けてたとう。」
新条も力強く私を見て言った。