スー
第一章
昔の話だ

ジャングルに遊びにいくときは「怪獣スー」に気を付けろ

誰が言い出したのか

私の姉のスーは生れ付き病気で、口が耳元まで裂けていて
粘膜がべろんと外側にでて、舌ベロは以上に長く、いつも犬のようにヨダレを垂らしていた

ものごころついたときから彼女は友達に石をなげられたり、ときにはヤシの実まで投げられていじめられていた

ときには妹の私まで、「おまえも怪獣の仲間だ」と砂をかけられることもあった

「私は犬なんだ。」
スーはいつもヨダレを垂らしながら1人でぶつぶつつぶやいていた。それがまた気味が悪かった
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