甘くも苦い誘惑に溺れて
「…ごめっ…んな……優菜…」
「ヒクッ……拓也…もう…やめようっ…ねっ?」
私達はロビーの椅子に座り散々泣いた後、車へと戻った。
帰りの車の中では沈黙が続いてお互いあまり話しをしなかった…。
「…これで……よかったのよね…」
「……………」
「まさか…また、彰ちゃんに会えるなんて思ってなかったから…会えただけで十分よ…」
さっきから拓也は黙ったままであまり私と話しをしてくれない…。