灰かぶり姫 -spinoff-
教室を出た瞬間、見慣れた顔が見えて一瞬体がビクっとなった。



「あ…野沢ちゃん…」


「あのさ…、」


「あー!あのアレ!チョコが最後の1個やってん!それがあの子の口ん中に入ってしもてて、くれるって言うから!はは、優しいよなあの子!」



一体自分は何を言い訳してるというのだろう。



「いや、ていうか担任呼んでたよ」



そして綺麗にスルーされる。



もう、殺してください。



「あ…そか、ありがとう」



そのまま帰宅するのであろう野沢ちゃんと歩きだした。



…ていうか、野沢ちゃんはこの時間まで何をしとったんやろう?



そんな事を考えた時、野沢ちゃんの声が耳に届いた。
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