灰かぶり姫 -spinoff-
『実は…公園で姫待たせてたら長い時間待たせすぎてアイツ倒れたんだ』


「はぁ?!ちょ、それ大丈夫なんか?今病院?」


『や、とりあえず今俺の家にいてる。倒れた後、少しだけど意識もあったから大丈夫だって俺の母親も言ってたから』



その言葉を聞いて安堵の溜息が出た。


純の母親は看護師だったハズだ。


その母親が言ったのなら大丈夫なのだろう。



「…わかった。美姫ちゃん元気になったらお大事にって伝えといてな」


『ん、わかった。今日悪かったな』



純との電話が切れた時、野沢ちゃんが心配そうな視線を寄越している事に気付いた。


今の電話のやりとりを説明すれば最初こそ驚いた顔をしていたが、最後には俺と同じように安堵の溜息を漏らす。




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