灰かぶり姫 -spinoff-
彼と彼女の距離
1
夏休みが開けて、久しぶりに会った美姫ちゃん。
お土産を渡せば微妙な笑顔を引き連れながらも受け取ってくれた。
話しの流れで毎日野沢ちゃんと居た事を話してしまえば「付き合ってるの?」なんて口にする。
付き合ってるわけない。
だけど、好きになれたらいいとは思える。
そんな相手と付き合ってるのかどうかを聞かれてつい慌ててしまう自分。
それに対し野沢ちゃんはといえば「うん、まぁ雪ちゃんは同性みたいなもんだよね」とアッサリと答えていた。
…それはそれで何かショックやわ。
それよりも気になっていたのは美姫ちゃんと純がまったく喋ってない事。
お互い視線を逸らすようにしていて、それが逆に怪しかった。
そして訊ねてみれば「何もない」なんて言う。
それに対して野沢ちゃんが「いい加減に自分の気持ちに気付いたら?」と言葉を零す。
それは決して押しつける風でもなく、だからと言って見放すわけでもなく。
まるで諭すように、俺の心にすんなりと入ってきたあの言葉のように美姫ちゃんに伝えた。
やっぱり野沢ちゃんは大人だ。
お土産を渡せば微妙な笑顔を引き連れながらも受け取ってくれた。
話しの流れで毎日野沢ちゃんと居た事を話してしまえば「付き合ってるの?」なんて口にする。
付き合ってるわけない。
だけど、好きになれたらいいとは思える。
そんな相手と付き合ってるのかどうかを聞かれてつい慌ててしまう自分。
それに対し野沢ちゃんはといえば「うん、まぁ雪ちゃんは同性みたいなもんだよね」とアッサリと答えていた。
…それはそれで何かショックやわ。
それよりも気になっていたのは美姫ちゃんと純がまったく喋ってない事。
お互い視線を逸らすようにしていて、それが逆に怪しかった。
そして訊ねてみれば「何もない」なんて言う。
それに対して野沢ちゃんが「いい加減に自分の気持ちに気付いたら?」と言葉を零す。
それは決して押しつける風でもなく、だからと言って見放すわけでもなく。
まるで諭すように、俺の心にすんなりと入ってきたあの言葉のように美姫ちゃんに伝えた。
やっぱり野沢ちゃんは大人だ。