朝起きて、学校の正門をくぐり教室のドアを開ける

一斉にこっちを見た

私の存在を気にしない者

私の姿を見て、ヒソヒソクスクス笑う者

そんな毎日が当たり前になってきた

私は深くため息をついた
毎日、そんな様子に
もう慣れてしまっていた

いつもの帰りの挨拶の時間

ホームルーム
先生が言った
「廊下に、ホウキとバケツが出ています
片付けていないのは、誰ですか?」

誰かそれぞれ掃除道具を使うのか決まっていて、私は雑巾係だったため
ロッカーにバケツを直した

だけど、1人の男子が私の方に指を指した

なんで私?片付けたのに…

その男子は私と違う班

先生からは「片付けなさい」と言われた

私じゃないのに…

この時、とても悔しかった

なんで私なの?

私は、この頃から自分が、いじめられてるなんて 自覚していなかった

毎日がとても悲しくて、悔しくて…
「いじめ」と言う言葉知らなくて

自分の置かれている状況に慣れなくて
精一杯生きる事に必死で
、訳もわからないうちに
自分が嫌われている事に気付いていなかった


そうかこれが「いじめ」
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