空色
『二人で見ていいよ…』

『え?みくは見ないの』

『うん…』

『なんでー?見ようよ』

池ちゃんがみくの制服の裾を引っ張りながら言う。

『だって…高いとこ苦手なんだもん!!』

えーっ!!!
私は大好きなのにぃ〜!

『ぷはぁ!』

どこからか人の笑い声が聞こえた。

『誰!?』

私達は声が重なった。
『上!』

声の持ち主だと思われる人の声がした。

『あ…君誰?』

『とりあえず上こい!』

私たちは言われるまま、階段を登り上に行った。

みくは少し震えていた。

『で、あんたら誰?』

池ちゃんがストレートに言う。

あれ?よく見たら2人いる。

『俺は櫻井優。1年2組』

『え…2組?私達も2組なんだけど…』

『知ってるよ。國井に小野坂に池田だろ?』

『うん…そうだけど』
みくが戸惑った感じに言う。

『俺は三橋康也1年2組』

『君も2組なんだー』

全く知らなかった私は翔しか見てな…

って何考えてんだろ。翔だけなんてありえないから!!


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