空色
みく目線

ズベッ!!

『痛たっ!』

私は人混みの中、転んでしまった。

『ヤバッ潰されるぅ〜』

私は急いで立ち上がろうとすると転んだ傷が痛くてその場で泊まった瞬間。

ドン!

私はまた誰かにぶつかった。

『わ!また!?』

今度は…頭打ちそうな感じだな…

ってやばくない!?

私はギュット目をつぶった。


…?あれ?痛くない…?

目をあけると、私は人混みの外にいた。

『あれ?何で?』

立ち上がろうとしたら…

フニッ…

『ふぇ?』

今…変なかんしょくが…

下をみると、私が誰かの上に乗っかっていた。

もしかして…

『こ…康也?何で私の下に?』

『…おまえに潰されたんだよ!』

強い声で言う。

『ご…ごめん』

『ごめんと思うならさっさとどけろ!』

私はすぐに康也の上から降りた。

私が立ち上がると同時に康也も立ち上がった。

『どこも怪我してねーよな?』

急に少し心配した顔つきで聞いてきた。

『あ…うん別に平気だよ…』

『そ…ならいいよ…』

急にどうしたんだろ。

怒鳴ったと思えば急に心配?してくるし…


あ!もしかして康也…私のこと助けてくれたとか…?

私は康也の方をチラッと見ると、服が汚れていた。

……

『あ…ありがとう…』

少し恥ずかしめに言うと、康也はそっぽを向いた。

『…別に…何もしてねーし…』

顔が赤くなっていくのが分かる。

“別にたいしたことしてねーし”この言葉は“どういたしまして”って意味だよね?

本当は優しくて照れ屋なんだね。

そう思うと私はフフッと笑った。



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