空色
『ねぇみく。ちょっといい…?』

私はみくのジャケットの袖を引っ張りみんなから離れた。

『ちょ、アミ?』

『ねぇみくって康也君が好きなの?』

『え!?別に…好きじゃないし…』

『うそ!』

『うそじゃないって!!』

みくが顔を赤くしながら私に言う。

『でも康也君と話てる時のみく。すごく楽しそうだったよ』

『え…』

みくが康也君の方をチラッと見た。

視線に気づいたのか、康也君もみくのこてを見てニコッと笑った。

みくの顔が赤くなっていく。

『やっぱり好きじゃん♪』

私は笑顔で言った。

『好きじゃないし…』

『でもドキドキしない?』

『ドキドキはしちゃいけないの…』

『はい?』

『私がドキドキするのは“あの人だけだから”』

『“あの人”?』

『あ!ごめん今言ったことは忘れて』

みくが苦しそうな笑顔を見せた。

私達はカフェで話をして盛り上がったけど何だか…

楽しくなかった気がする。


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