空色
そして、帰りの時間がやって来た。

『みくー!!』

『康也ー!!』

私達の声と同時にみくと康也がダッシュで教室を出る。

私は下駄箱着くと急いで靴を履き、校門を出た。

『つかまえた…みく…』

『アミ…めっちゃハアハアいってるけど大丈夫??』

『みくのせいだよ…』

私は息を正常に戻しみくに問いかけた。

『あのあと…何があったの?』

『おーい!』

後ろから声がした。

『池ちゃん遅ーい!』

『いやーごめん。んでみく!康也と!どうなった訳?』

『んと…告白…された』

『ヒューヒュー!モテるねぇ〜』

池ちゃんのせいでみくの顔が真っ赤になった。

池ちゃんのでかい声で通りすがりの人達がこっちを見て来る。

『で、何て言ったのぉ〜??』

池ちゃん…周りの人お構いなしだな…

『つ…付き合うことにした』

『おー!!みくもゴールインかぁ〜』

池ちゃんが笑顔で踊りだす。

その間に私はみくに聞いた。

『ねぇ、みくって忘れられない人が居るんでしょ?』

『うん…でも康也にドキドキする気持ちは嘘じゃないし多分…好きなんだと思うし』

『そっか…忘れられない人のこと…聞いてもいいかなぁ〜?』

『ごめん…今は話せない…でもいつかちゃんと話すから…!その時が来るまで待ってね』

『うん』


そして今まで通りの日常を過ごし、時は過ぎていった。

でも私と翔の距離は変わらないまま。

佑久とも何もなく、いつも通り過ごした。

そして…待ちに待った夏休みがやって来た。


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