空色
ガチャ…

『ようこそいらっしゃいました』

ドアが開くと大勢のメイドさんたちがいっせいにお辞儀をした。

『うわぁ〜すごっ!』

『こんなとこに康也が住んでるのか…』

メイドさんに連れられ私達は長ーい廊下を歩いた。

ギィ…

メイドさんがドアを開ける。

『どうぞお入はいり下さい』

そう言うとペコッとお辞儀をした。

ドアの向こうには大きなリビング的な所だった。

『よーみんな!』

『康也ー!この家まじでけーな!』

『そうか?普通じゃね?』

『その言い方うぜーな』

『とりあえず座れよ。もうすぐでミニ飛行機の準備出来ると思うから』

『ひ…飛行機!?』

『飛行機で別荘って…』

ギィ…

『坊ちゃま飛行機の準備が整いました』

紳士的な男の人が言った。

執事さんとかかな…?

『おい、行くぞ』

『うん。ところで康也君。あの人執事さんとか?』

『あぁそうだよ。執事の武田って言うんだ』

執事が居るなんてすご…

『でもさ、康也がお金持ち何て知らなかった。ボディーガードとかも学校では見ないし…』

池ちゃんが大きな廊下を歩きながら小さい声で聞いた。

『ボディーガードは断ったんだ。いると目立つし自分でやれるし』

『ふーんじゃあさ、何で普通の中学に入ったの?』

『楽しそうだったから』

『それだけ?』

『うん』

『…そうなんだ…』

池ちゃんと康也が話ていると、みくがムスッとした顔をしていた。

『みく…どうしたの?』

『…何でもない…』

今の言葉が聞こえたのか、康也君がこっちを向いた。

『もしかしてヤキモチ?』

私はニヤッと笑いながら言った。

『ち…違うもん』

『じゃあ、何で浮かない顔してんの?』

少し黙り込み、みくが口をひらいた。

『だって…康也…池ちゃんと話て盛り上がってるから…別に池ちゃんは悪く無いんだけど…なんか気分がのらないって言うか…』


その瞬間康也君がみくを抱きしめた。


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