空色
『ふぅ〜疲れた…』

私と佑久はその場に座った。

『?…また見っけ♪』

『アミすごいなーさっきから見つけてるよな』

『そう?』

『あとどのくらいだろ…10分か…』

『もうすぐか…頑張んないとね』

私達は立ち上がった。

『この辺から探す?』

『だね!』

『あ!』

佑久が宝の紙を見つけたのかな?

草むらに手を伸ばす。

『発見☆』

『やったね♪…って佑久腕きれてるよ!』

『あ!本当だ…まあこれくらい大丈夫だっ…』

私は佑久の腕を引っ張り、傷を見た。

『痛たそう…ちょっと待ってね』

私はポケットからハンカチを取り出し、怪我をした佑久の腕に結び付けた。

『よし!』

『…ありがと…』

ピピーピピー

時計から音が鳴った。

もう2時間たったようだ。

『2時間たっちゃったね…』

『うん……じゃあ戻ろっか!』

私は佑久に構わず走り出した。

本当はずっと綾と翔のことが気になっていた。

『あ!翔…』

翔と綾が立っているのがみえた。別荘からはまだ離れていた場所だった。

『私…翔のことが好き!』

私はその場にピタリと止まった。

綾が翔のことが好き…?本当に好き…

綾はそう言うと翔に抱き着いた。

『ちょ!加藤!?』

パキッ!

私は地面に落ちていた木の枝を踏んでしまった。

翔と綾が私の方を向いた。

『あ…ごめん…見るつもりはなかったんだけど…』

精一杯の言い訳。本当はどうしたらいいかわからなかった。

『ふ…二人とも付き合うの?』

『何?…おまえは俺達が付き合えばいいと思ってんの?』

一瞬考えてしまった。

『う…うん!綾は美人だしお金持ちだし優しくていい人だからオススメだよ!』

本当はこんなこと言いたくない。綾と翔が付き合うなんて…そんなのはいや!

『…わかった。アミがそんなに言うなら加藤と付き合うよ』

『え…?』

『ありがとぉ〜翔!』

そう言うと綾はまた翔に抱き着いた。


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