空色
私が下を向いていると誰かが私の腕を引っ張った。

『俺達も付き合うことになったんだ♪今後ともよろしく』

『え!?佑久がアミと…マジかよ〜』

『…ちょっと佑久!!何勝手なことし…』

みくが何かを言おうとしたら佑久がみくの口をふさいだ。

『ちょ…何す…』

私には聞こえなかったけど佑久がみくの耳元で何か言ってるのが見えた。

『…じゃあそろそろ中入るか!』

康也君がひきつった笑顔で言う。

みくは佑久の手をどけて、康也君の元に行った。

『俺の提案で、今から“みんなゴールイン”パーティーを開こ〜』

暗いどよ〜んとした空気を明るくしようと優君が頑張る。

『優…バカじゃないの?空気読めよ』

池ちゃんきいな…優君が急に静まり返った。

『アミ…ちょと来て…』

みくが私の腕を引っ張った。

『え…みく?』

向かった所は私達の部屋。

みくがドアを開け鍵を閉める。

『ど…どうしたのみく?』

池ちゃんが来なから重大なことかな…?

『アミって翔のことが好きなんじゃないの?』

『前は好きだったよ。でも今は佑久ほうが好…』

『アミ…嘘つかないで…本当のこと言ってよ』

みくの目が真剣になる。

『好きだよ…私まだ…』

突然涙がこぼれ落ちる。

『翔のことが好きだよぉ〜』

みくの前とか関係なくただ涙がこぼれ落ちるだけだった。

『…翔と綾を見てると苦しくて…悲しくて…佑久を好きになんなきゃいけないのに…』

みくは私を優しく抱きしめた。

『無理しないでアミ…でも、自分の気持ちに嘘はつかないでね。悲しそうなアミを見てると私も辛いから…』

『み…く…』

私はみくの前でバカみたいに泣いてしまった。

みくも少し泣いているのも見えた。

ありがとう…


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