空色
『よしっ!じゃあみんな準備できたか?』

『もうできてるぞ』

『私も大丈夫だよ』

今日で別荘とはお別れ。私達は家に帰ります。

『では車で空港に向かいます』

私達は車に乗り、空港に向かった。

『…もうこの島ともお別れかぁ〜…』

『なんだか寂しいね…』

みなさんが名残おしく島を見つめる。

空港からは綺麗な海が見えた。

『では皆様お乗り下さい』

武田さんが言うと私達は飛行機に乗り込んだ。

イスに座るとみんなが窓から外を眺めた。

『では出発いたします。皆様シートベルトをおつけ下さい』

私達はシートベルトをつけると飛行機は出発した。

『皆様もうシートベルトを外してよろしいですよ』

私達はシートベルトを外ずした。

席は行きとは違く、席は向かい合わせにしなかった。

みくと康也君。
池ちゃんと優君。
私と佑久。
綾と翔。

これが席順。みくと康也君が1番前の席。

私は綾と翔の前。

後ろからは綾の嬉しそうな笑い声と翔の優しい声。

自然と私は静かになる。

『アミ…泣いてもいいんだよ…本当は辛いんでしょ…』

佑久が優しく言う。

『バカ…何で言うのよ…』

佑久の優しい声でこらえていた涙がこぼれ落ちる。

昨日あんなにたくさん泣いたのに…まだ涙はとまらなかった。

私の声…翔に聞こえちゃったかな…?

でも今はそんなことよりもただ悲しかった。


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