空色
あなたはいつかの日のように私の体を優しく抱きしめた。

『バカ…泣きそうになるじゃねーか…』

翔の優しい声が耳の奥まで広がる。

『また絶対に戻ってくるから…親説得してまたアミに会いに来る。だからそれまでまっててくれるか…?』

『…うん待つよ…何年たっても、どんなに遠く離れても翔への気持ちは絶対に変わらないから…!』

変わらない…翔が大好きだってこと何年たっても変わらない。

『戻って来てから言うつもりだった言葉、今言ってもいいか?』

私はコクンっと頷く。

『“愛してる”』

『私も“愛してる”』

翔はそっと私にキスをした。

通り掛かる人が私達の方を見てくる。

でも全く気にならなかった。

そっと唇を離すと翔は最後にこう言った。

『じゃあ、行ってくる…!』

『うん…』

家族の元へ行き、出発のゲートに向かって行く翔の後ろ姿を見えなくなるまで見つめていた。

私の耳の奥に残っている言葉は“愛してる”翔が言っ言葉だった。



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