ツンデレなお姫様!?
「じゃあ、光姫の優勝と愁斗の準優勝を祝って
カラオケでも行っちゃいますか。」
学校に着くと、佐伯先輩と保崎先輩はそう叫ぶ。
「おー!!いいねぇっ!行っちゃうかぁっ!!」
そんなとこで遊んでる場合か!?
この人たちは、上達したい、とか思わないのだろうか。
「ほら、光姫も行こーよぉっ!」
最悪。
あんたらと行くわけないでしょーが。
心ではそう思ってるけど、
さすがに、佐伯先輩にそう言うわけにもいかない。
「私は行きませんから、皆さんで楽しんできてください。」
私は精一杯の作り笑顔を向けて言う。
「えー!主役が居なきゃ、つまんないよー!!」
無理矢理、私の腕を引っ張ってきた佐伯先輩。
し、しつこいんだけどっ!!
「ちょっ、やめっ・・・・・・」
ぐいぐい引っ張られて、
さすがに痺れを切らして、殴ってやろうかと
思ったそのとき。
「ちょー、やめとけってー!!佐伯には俺が居るじゃんかー!
俺のこと、忘れてんじゃねーぞっ!寂しいよ、俺っ!!」
「っ!!・・・・・・しゅ、愁斗っ!!」
顔をリンゴみたいに真っ赤にして俯く、佐伯先輩。
って、成宮、先輩!?
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