屍都市
とはいえ、聡はほぼこの下水道が安全だと確信していた。

同時に何とか秀一の代わりに仲間達を脱出に導けた事に安堵する。

…あんたの代わりを立派に果たす事ができたぜ。

これで、俺があんたを超える男だって胸を張ってもいいだろう?

最初はただの負けず嫌いで秀一に対抗心を燃やしていた聡。

しかし脱出口を探し求めるうちに、彼には秀一の代わりを果たそうとする強い責任感が備わっていた。

眠っていたリーダーとしての才覚。

この危機的状況で、聡の生まれ持った資質が開花したのだ。

だが…。

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