屍都市
華鈴は立ち止まる。

「!何やってるの!」

理子が青ざめた顔で言う。

「走って!止まらないで!」

幸羽も必死になって叫ぶ。

だが。

「理子ぉ」

華鈴は笑顔を浮かべる。

「見つけたよ、このゾンビ達が発生した原因」

ポケットから取材ノートを取り出し、理子に投げ渡す。

「…!」

両手でそれを受け止める理子。

「大事に持っていってよね」

華鈴の笑顔はあまりにも艶やかだった。

< 176 / 241 >

この作品をシェア

pagetop