屍都市
しばらく走ると、目の前に昇りの階段が現れる。

「おじさん、こっちに逃げようよ!」

雄大が階段の方へと山田の手を引っ張る。

「よ、よしっ」

ゼェゼェ言いながら階段を駆け登り始める山田と雄大。

山田の膝が笑う。

まるで膝の関節が軋んでいるようだ。

山田の体重を支えきれず、膝関節が悲鳴を上げる。

階段の中程まで進んだ所で。

「っ!」

ガクリと山田の膝が落ちる。

「うわわわわわっ!」

彼はそのまま階段を転げ落ち、執拗な追跡を続けるゾンビ達の群れの中へ!

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