屍都市
階段を転がり落ちる山田の巨体。

棒立ちになっていたゾンビの群れは、その巨体を受け止めきれずにことごとく吹き飛ばされる!

まるでボーリングの球に弾き飛ばされるピンだ。

駅の床に押し倒され、ゾンビ達は仰向けのままもがく。

「おじさん、大丈夫っ?」

階段の上から雄大が叫ぶ。

「う、うん…何とか」

ゆっくりと起き上がる山田。

多少の打ち身や擦り傷はあるものの、ゾンビの群れがクッションとなって大きな怪我は皆無だった。

…今のうちだ。

山田と雄大は階段を昇ってゾンビ達から逃れた。

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