屍都市
だというのに。
「おじさんありがとう」
頼もしい父親に縋るように。
雄大は嬉しそうに山田の手にしがみついた。
「助けてくれたんだよね、かっこよかったよ」
「え…」
まだ呼吸も整わないまま、山田は雄大の顔を見る。
「お、大人をからかっちゃいけないよ坊や…おじさんのどこがかっこよかったんだい…」
チラリと、雄大が特撮ヒーローの人形を握っているのが目に入った。
彼のような子供がカッコいいと思うのは、このヒーローのように強くて見栄えのするアクションを見せる者だろう。
先程の山田は、見栄えのするアクションとは程遠かった筈だ。
しかし。
「かっこよかったよぉ」
雄大は尚もしがみつく。
「だって、おじさん怖いのに僕を助けてくれたじゃん」
「おじさんありがとう」
頼もしい父親に縋るように。
雄大は嬉しそうに山田の手にしがみついた。
「助けてくれたんだよね、かっこよかったよ」
「え…」
まだ呼吸も整わないまま、山田は雄大の顔を見る。
「お、大人をからかっちゃいけないよ坊や…おじさんのどこがかっこよかったんだい…」
チラリと、雄大が特撮ヒーローの人形を握っているのが目に入った。
彼のような子供がカッコいいと思うのは、このヒーローのように強くて見栄えのするアクションを見せる者だろう。
先程の山田は、見栄えのするアクションとは程遠かった筈だ。
しかし。
「かっこよかったよぉ」
雄大は尚もしがみつく。
「だって、おじさん怖いのに僕を助けてくれたじゃん」