屍都市
休息もとり、何とか呼吸も整った。

山田は連絡橋の上から下の様子を窺う。

相変わらず徘徊するゾンビ達の群れ。

連絡橋を渡りきった先にも、ゾンビ達はうろついていた。

一見すると、どこにも逃げ場はないように見える。

駅の構内はどこも似たようなものだ。

既に山田が隅々まで探索したのだから間違いない。

あとは…。

連絡橋から隣のホームを見ると、地下へと続く階段が見える。

地下鉄ホームへの階段だ。

あそこは唯一、まだ探索を終えていない場所だった。

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