屍都市
「あの…」

今度は理子が秀一に声をかける。

「華鈴がさっき突っかかったけど…本当はあの子いい子なんです…停留所で助けてもらった事、感謝してます。有り難う…」

「気にするなよ…君らも気をつけてな」

秀一が見守る中、心花達と理子達は公園を後にする。

「あの~、僕も行きます~」

どこかオドオドした態度で山田が言った。

「僕はドジばっかり踏むもので…何かあったら連絡しますから…その時は…」

「ええ」

秀一が頷く。

「遠慮なく連絡して下さい。急いで助けに行きますから」

「はい、それでは~」

大きな体を揺すって、山田もまた公園を出て行った。

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