屍都市
「おい!」
バリケードの上に立つ自衛隊員に向かって、心花が叫ぶ。
「何だこれ!こんな物あったら逃げられねぇじゃねぇか!早く取っ払え!」
彼女の言い分は市民全員の言い分だ。
周囲にいた人々も、怒号と罵声を自衛隊員に浴びせる。
それに応じるように。
「美原市市民の皆さんにお伝えする!」
部隊長らしき自衛隊員が、拡声器を通して喋り始めた。
「現在この美原市は、詳細不明の寄生虫による感染者が蔓延しております!」
感染者、つまりゾンビ達の事だ。
「この寄生虫は非常に危険な生物であり、感染者に僅かに傷つけられただけで同様に寄生される事が確認されております。現在この街にどれくらいの寄生虫と感染者が存在するかは確認されておらず、このまま市民の皆さんを街の外に出す事は、二次感染の恐れがあって大変危険なのです」
…嫌な予感がする。
心花の頭をよぎる不安は。
「よって、感染拡大防止の為、市民の皆さんを美原市内に隔離する事に決定いたしました」
あっさりと現実になってしまった。
バリケードの上に立つ自衛隊員に向かって、心花が叫ぶ。
「何だこれ!こんな物あったら逃げられねぇじゃねぇか!早く取っ払え!」
彼女の言い分は市民全員の言い分だ。
周囲にいた人々も、怒号と罵声を自衛隊員に浴びせる。
それに応じるように。
「美原市市民の皆さんにお伝えする!」
部隊長らしき自衛隊員が、拡声器を通して喋り始めた。
「現在この美原市は、詳細不明の寄生虫による感染者が蔓延しております!」
感染者、つまりゾンビ達の事だ。
「この寄生虫は非常に危険な生物であり、感染者に僅かに傷つけられただけで同様に寄生される事が確認されております。現在この街にどれくらいの寄生虫と感染者が存在するかは確認されておらず、このまま市民の皆さんを街の外に出す事は、二次感染の恐れがあって大変危険なのです」
…嫌な予感がする。
心花の頭をよぎる不安は。
「よって、感染拡大防止の為、市民の皆さんを美原市内に隔離する事に決定いたしました」
あっさりと現実になってしまった。