屍都市

「『曼珠沙華』初代総長、神威心花だっ！あの世に戻りてぇ奴からかかってきやがれ！」

完全に多勢に無勢。

圧倒的な数のゾンビ達を相手に、心花はたった一人で立ち向かった。

手当たり次第に拳を叩き付け、蹴りを見舞う。

「ぐぅっ！」

骨が軋むほど強く掴まれるが。

「放しやがれ！」

逆にその腕を掴んでへし折ってやる。

「がっ！」

一体のゾンビが肩の肉を食い千切るが。

「ざけんじゃねぇぞてめぇっ！」

その顎に拳を叩き込んで顎の骨を砕く！

死体となって脆くなったゾンビ達の体では、心花の拳や蹴りに耐え切れない。

次々とゾンビ達を殴り倒していく心花。

しかしその代償は、確実に彼女の体に刻み込まれていた…。