屍都市
純は土木作業員としての仕事が好きだった。

何より仲間達が温かいから。

普通土木作業員と言えば、男の仕事というイメージがある。

きつい仕事だ。

力も要るし、汚れる事もある。

その代わり高給を約束される。

母子家庭という事もあり、安定した収入を求めて純はこの仕事を選んだ。

最初こそ、仲間達は色眼鏡で純を見ていた。

女にこんな仕事が務まるのかと。

気の強い純は、女だからと馬鹿にされるのを何より嫌う。

男に負けたくない一心で必死に努力した。

全身に青痣を作りながらも頑張った。

ある日、彼女の腕力ではどうしても持ち上げられない資材を、一人の作業員が共に担いでくれた。

「一人じゃ無理な時は声をかけろ。仲間だろ?」

そう、その時から仲間達は、純を認めてくれたのだ。

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