シルバーリング
「ねえ、そういえば、部活何入るの?」
愛美が休み時間、唐突に聞いた。
「…んー、多分入らない。」
「え?どして?」
「バイト、したくって!」
やりたい部活がないのが本当の理由かもしれない。
でもあたしはあえて、その理由は言わなかった。
「…バイト…?
へえ…。」
真っ直ぐあたしを見つめながら意味深な返事をする。
「…何?」
「いや、何もないよ!
意外な答えだったなあって。」
愛美はクスクスと笑いながら言った。