シルバーリング



司会の人は目に溜まった涙を拭いながら、口を開いた。


「去年の人は、跳びはねて喜んでたのにこの違い!」



ドッと体育館が笑いに包まれる。


あたしはますます恥ずかしくなった。






―――――



「何あの感想!」


ケラケラと笑いながら愛美が言った。



「だって、急に言われても…!」


廊下にあたしの声が響く。





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