シルバーリング
「えっ!?どうしてん?
ちょっ…、とりあえず…座ろう…?」
あたふたしながら、近くの階段にあたしを座らせてくれた。
何も言わないで、ただ背中をさすってくれていた。
「…ごめん…。
ありがとう…。」
まさか泣いてしまうなんて…、自分でも思わなかった。
「…良かったら、何があったか聞くで?」
あたしはその言葉に顔を上げ、さっきあったことを話した。
静かに相槌をうちながら、聞いてくれた。
「…大変やったんやな。」